小学校時代にワクワクしながら訪れたグリーンスタジアム
私は小学生の頃に見たイチロー選手の一打があまりにも衝撃的でそれ以来ずっと応援しています。
当時私は小学4年生でした。今でもそうなのかはわからないのですが、オリックスの本拠地である神戸周辺の地域にある小学校では、神戸グリーンスタジアム(現在のほっともっとフィールド)で行われるオリックス戦の無料観戦チケットが配られることがありました。
少年野球をやっていながらもまだ生のプロ野球をみたことがなかったので、このチャンスを生かすしかないと考えた私は乗り気でない両親をなんとか説得して連れて行ってもらうことに成功。
ドキドキで球場を訪れました。
実際に到着してみると、すごい人の数です。
オリックスのピークは95、96年で私が観に行った99年には完全にオリックスブームは過ぎていたはずなのですが、なぜか訪れたその日は球場の外に山ほど人が並んでいました。
おかしいなと思って近くにいた球場関係者らしき服装のお兄さんに尋ねてみると、
なんとその日の対戦相手の先発が、当時入団1年目の松坂大輔投手だということが予告先発で発表されていたのでした。
なるほどという気持ちと、同時に俄然早く観てみたいという気持ちが強くなったことを覚えています。
子どもの頃、目の前で観たイチロー選手。今での脳裏に鮮明に焼き付いて
実際に試合が始まってみると内容は9回を迎えた時点で0-5と松坂投手の圧巻のピッチングで西武ライオンズが一方的に押していました。
イチロー選手と松坂投手の初対戦のときはイチロー選手の3三振と松坂投手に軍配が上がっており、
この日もまた松坂投手に抑えられてしまうのかなと少し残念な気持ちになってしまっていた9回裏最後のオリックスの攻撃。
先頭打者はイチロー選手。球場全体がこの日最後になるであろうイチロー選手と松坂投手の対戦に盛り上がって、カメラのフラッシュがあちこちで光っていました。
初球はボール、一旦打足を外してから再び打席に戻り、おなじみのポーズをとります。
そして迎えた第二球、松坂投手が投げた直後ボールは高く舞い上がり、遅れて内野後方席にいた私のところにカーンという甲高い音が届きました。
ボールの軌道をそのまま追っていると、センターバックスクリーンやや左方向の観客席にスーッと吸い込まれていったのです。
観客はみんな立ち上がって拍手が起こっていました。本当にすごい光景で今でも忘れられません。
イチロー選手がダイヤモンドをまわっている中、球場には「イチロー選手、通算100号本塁打です」というカラスの人の声でアナウンスがありました。
結局オリックスは試合に負けてしまいましたが、松坂投手の完封勝利を阻止し、一度は自分を完璧に抑えた相手からメモリアル本塁打まで放ったという状況にとてもシビれました。
この一打以来私はずっとイチロー選手のファンを続けています。
<ぱっつさん 男性>